「便りがないのは元気な証拠」とは、よく言ったもので、 滅多に更新されないこのHPが更新されるってことは、僕が何ンかろくでもないことがやらかした公算が高いわけで。 そうです。ものの見事にやらかしました。 話せば長くなるんですけれどね。 --- 3月末に、今年初めてのサーキット遊びに行ったんですよ。 どうせ僕のライディングの調子が上がってくるのは初夏に入る頃だからと、 去年のままのタイアで走ったら、あっちゃこっちゃで大スライド大会…orz …なんて話は、今回ぜんぜん関係なくて…、 メインストレートでシフトアップのタイミングを測るため、タコメーターに目を落とした瞬間、 針が9,000から11,000rpmまで、びよよ〜んと一気に跳ね上がりましてん。 「このタコメーター(経年劣化で)壊れてる」 そのときは、そう思ったんですよ。 だって、刀のどんくさいノーマルエンジンが、そんなに気前良く回転る筈ないじゃん。
帰りの高速で、電圧が11V前後までしか上がっていないことに気が付いた。 「あちゃー、充電系統逝ったか。レギュレータ高いんだよな」 凹んでいる間にも、みるみるバッテリーが弱っていって、 先ず、方向指示器が死に、次にヘッドライトが死に、とうとうアイドリングもしなくなって、 最後は押しがけを繰り返しながら、無灯火で帰ってきました。 既に辺りは暗くなっていたから、クルマにぶつけられるんじゃねえかとひやひやもんだったよw --- バイクの充電系の不具合でチェックする箇所は、キホンふたつしかない。 レクチファイア・レギュレータとステーターコイルだ。 ステーターコイルは、フライホイールと一緒に電気を造りだす部品。 レクチファイア・レギュレータは、造られた交流電気を直流電気に交換し、充電用に整流する部品です。 バイクはバッテリーの電気を利用しつつ、充電もしながら走っているんだね。 どちらもそうそう壊れるものではないんだけれど、 経験的に、10年使ったレギュレータは、いつ寿命が来てもおかしくない。 この時点ではまだ原因が特定できておらず、 新品はお高いてこともあって、さしあたり某オクで中古のレギュレータを落札。 ついでとばかりに、スペアのセルモーターや、ステーターコイル付きのボロいクランクケースカバーもゲトしておいた。 ホントかウソかわからんが、いちおう動く車両から外した部品らしいから、 トラブルシュートと応急処置には使えるでしょ。
≪一口メモ:レギュレータのチェック方法≫
・バッテリーにテスターを繋いでエンジンを始動し、直流電圧(DC)を測る。(※) ・アイドリングなら13〜14V程度。エンジンを空ぶかしして、14〜15.5Vまで電圧が上がればOK ※補足:一応、マニュアルではスターターリレーの+端子とアースで測ると記されている。 Ohhhh.No charge... わかっちゃいたけど、ぜんぜん充電してないね。
元のレギュレータとオクで入手した中古と比べてみると、何やら配線が一本多い…。何だこりゃ。 困ったときのHu-tech頼みで、例によって飛馬さんに尋ねてみた。 余分な橙/黒は、メインの橙に繋ぐらしい。 スズキの橙は制御用の配線で、平たく言うと、イグニッションをONにしたとき通電する。 例えば、バイクに電圧計やグリップヒーターなどを装着する場合は、橙の配線から電気を拾う。 レギュレータに橙/黒の配線があるのは国内仕様で、 僕が乗ってる'87年型やファイナル・エディションには存在しない。 (もともとない配線なら)繋がなくても構わないんじゃないのと思ったが、繋がないとダメだって。 コンバート用のコネクタと予備の配線を分けて貰い、 後はこいつを交換すれば一件落着…と思いきや、飛馬さんがひとこと。 「いちおうステーターコイルが正常かどうかもチェックした方がイイですよ」
≪一口メモ:ステーターコイルのチェック方法≫
・ステーターコイルから出ている3本の配線にテスターを繋いでエンジンを始動し、交流電圧(AC)を測る。 ・テスターを繋ぐ配線は、3本ある配線のうち、てきとうな2本を選べばよい。要するに、どの組み合わせでも構わない。 ・アイドリングなら15V程度。エンジンを空ぶかしして、40〜50Vまで電圧が上がればOK Ohhhh.Paralyzed...
十中八九、レギュレータだと思っていたのに、ステーターコイルか。 やれやれと思いながらクランクケースカバーを外す。 ここはOilが通っている場所だけれど、カバーを外すたびにいちいちOilを抜く必要はない。 輪切りにしたタイアチューブか、タイラップでフロントのブレーキレバーを固定して、 バイクを壁に立てかけちゃえば、殆ど漏れてこないよ。 真似して大惨事になっても責任は持てませんが。 …てゆーか。
ぶははは!これじゃ充電する筈ねえよ!!
周りに誰もいないのに、一人で声出して爆笑。 少しでもバンク角を稼ごうと削りに削った軽量フライホイールが、ものの見事にブッ壊れてました。 薄くした部分が金属疲労で割れたようです。 割れた箇所は厚みがノーマルの半分くらいになってたんだけれど、強度が必要な部分だったんだなあ。 バイクの改造はOwn Riskだからしかたないね。 ひとつ勉強になりました。 フライホイールが壊れると、クランクシャフトがやられたり、 ケース割れたりすることもあるそうだから、バッテリー上がり程度で済んでラッキーだったよ。
Ultimate lightweight flywheel!!! これぞ究極軽量フライホイールw 確かに、あの日は異常にエンジンの吹けが良かった。 磁石がもげて、ウエイトがほとんど存在しない状態なわけだから、そりゃ良く回転るよね。 さて、どーやって直すべか。 --- 幸い、数年前、SOHCエンジニアリングのw氏に譲っていただいたノーマルのフライホイールがある。 今まで付いていたクランクケースカバーは軽量フライホイールに合わせてカット加工してあるから使えないが、 これまた偶然にも、スペアのクランクケースカバーをオクで落札したばかり。 手元にある部品だけで直すことができそうだ。 さすがにフライホイールプーラーは持っていないので、 一度は完全に上がってしまったバッテリーを充電し直して(この際、1時間だけ走れればいい)、 再びHu-techに駆け込み、飛馬さんに組み直して貰った。
スペアのつもりで落札したボロいクランクケースカバー。 使うときはきちんと磨いて使うつもりでいたんだよ。 立ちゴケ傷もあるし、こんなボロい部品、そのままバイクに付けたくねえなと思っていたのに…、
まったく何の違和感もなく馴染んでいるな!w
久しぶりにノーマルフライホイールの刀で走る。 当たり前だが、以前と比べて、吹け上がりは少々重ったるいものになった。 僕にとっては懐かしいフィーリングだ。このむっちりした加速感は、いかにも刀て感じで悪くない。 15年以上、こっちの仕様で乗っていたわけだしね。 んが、燃費はがくんと落ちましたorz 軽量フライホイールでの燃費は平均14〜16km/L。 以前、ノーマルフライホイールで走っていたころの燃費は約13〜14km/L。 そして、ノーマルフライホイールに戻して初ツーリングの燃費は約12.5km/L…orz 前日に交換した新品タイアが気持ち良くて、ついつい開けちゃったてのもあるけれど、これはあんまりだ。 財布が少し落ち着いたら、 そのうちまた、軽量フライホイールにチャレンジするかな。今度は強度マージンを残してね。 --- ちなみにステーターコイルもレギュレータも、まだ純正で新品が出ます。 31401-49010-000 ステータ 13,400円 32800-49331-000 レクチファイヤアッシ 18,500円 (2015年4月現在、いずれも税抜き価格) レギュはともかく、コイルは意外に安いよね。 ZやCBなんて、もう新品出ないからね。 旧車の部品価格が異常に高いヤ○ハや、生産中止のバイクの部品はさくさく廃番にしてしまう○ンダに比べれば、 スズキはちょっとだけ旧車乗りに優しいメーカーだよ!…と思うw
Special THANKS:Hu-tech